『新世紀ロマンティクス』がよすぎてふるえる5月
月間ベスト記事が渋滞している。
思うに、その月に観たもの読んだもの行ったところを余すところなく書こうとするせいで記事が長くなる→制作時間も長くなるのでは? ってことで、今後は映画・ドラマ/アニメ・マンガ/本/舞台・アート/おでかけ・おいしいものなどなど、各ジャンルから2つずつ*3~4ジャンル、くらいで絞っていくぞ! (誓い)
それでも各300字ずつくらい書けば、2,400字くらいの記事にはなるわけですからね。とか言ってまた長くなったらすみません。今月は、おいしいものから。画像はほぼクリックで遷移するよ。
▼先月の記事はこちら
銀座スイス×INDIAGATEの限定ビリヤニ
改装前の「銀座スイス」旧店舗にて、8店がリレー出店する「カツカレー★オールスターズ」なるイベントに、京都のINDIA GATEが「カツビリヤニ」を出店!ということで、会社帰りにカレー好きの同僚と行ってまいりました。
INDIA GATEはずっと気になっているお店なのですが、私が京都に行くのは出張の機会が多くて。いつもタイムスケジュールがタイトなので、行列店にまで辿り着かないのですよね。
まさかの東京で初対面となったビリヤニは生姜の強く効いただし餡掛けに、五香粉香るパーコー風のカツが乗り、カレーというよりは和風の台湾料理……? といった趣きで、なんか脳みその新しいところが動いた。この味をまだあんまりうまく言語化できない。でも妙に後引く味わい。今年も京都出張あるので、本店にも足を運んでみたいです。
もう一つ、5月に食べた忘れられないおいしいものは、GWに友達とサクッと行った伊豆旅行で出会った、修善寺駅の駅そば「しかそば」と「三島コロッケそば」。それからテイクアウトで舞寿しの「武士のあじ寿司」。どちらも駅中グルメとしては最高峰レベルにおいしかった〜〜〜。
近いようで遠い伊豆、近いようで修禅寺から先が広い伊豆、未開拓の温泉やご飯や宿もたくさんあるので、季節問わず定期的に訪れたい。今年は河津桜の季節にも行ってたのしかったので、来春くらいに記事にまとめられるといいな。
2025年ベスト映画 ~文芸編~『新世紀ロマンティクス』
今月はこれを声を大にして言いたい。ジャ・ジャンクー『新世紀ロマンティクス』が世紀の傑作です!
21世紀が幕明けた2001年からコロナ禍の2023年まで、この22年間の中国の変遷を、チャオとビンという2人の男女を軸に、ドキュメンタリー+劇映画をまぜこんだ手法で撮った大河映画……っていう前振りだけでもう「そんなことできるん??? どうやって???」って感じなんですけど、答えはジャ・ジャンクーは20年間同じ俳優で中国を舞台に映画を撮り続けてたから、過去作の未使用映像を駆使したモンタージュに撮りおろしをくわえて一本の映画にしている。っていう、この映画がこの世に存在することが奇跡!
「なるほど過去作のフィルムを使っているのね」、であったとしても、どうやって構成を考えてどうやって脚本を書いてどうやってコンテを切ったのか想像もつかない。階段に並んで座っているおじさんたちを撮っているだけで目が離せないし、カットカットの情報量というか強度がありすぎて、派手なドラマはなくても、ほぼ台詞がないシーンが続いても、飽きずにずーっと観てられるんです、111分間。何なら3時間くらいの大作にも感じる(いい意味で)。配信でなくスクリーンで上映されてこそ真価を発揮するタイプの作品で、まだちょこちょこ地方や二番館も回るようですし、ぜひ劇場で!
そもそも気の合うジャ・ジャンクーの非凡なる傑作の翌日に、そもそも気の合わないグァダニーノを観てしまった私が悪いのですが、『クィア』、あまりも凡……。