7月、有田三宅賞が唐突に誕生

空梅雨からしれっと真夏にトランスフォームするのやめてほしいね、7月。選挙があったり早め&短め夏休みがあったりで、心ざわざわ盛りだくさんな月でした。
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芥川賞直木賞を全部読んで予想するスペース
1月と7月は半年に一度のおたのしみ、#芥川直木全読予想 を今回も文芸評論家の三宅香帆さんと行いました。各作品評は別記事にまとめております!
そういえば最近、ボリュームのあるまとめ記事はときどきnoteにも転載しております。Xがもはや届かないプラットフォームになりつつあるので、その代替としても。theLetterの月額よりも高い単価だけど、サブスクはちょっと……という方はこちらからどうぞ。
で、話を戻すと芥川直木ですよ。まさかの両賞とも該当作なし! これに憤慨した有田&三宅は唐突に2人の推し作品を「有田三宅賞」と銘打って猛アピール。有田三宅賞誕生の瞬間であった。
ら、これをおもしろがった早川書房さんが有田三宅賞帯&POPを作ってくださいました。いや何て?

正気か早川書房さん! ありがとう早川書房さん! なんともう全国の書店さんに順次入荷中のようです! レアな有田三宅賞帯、この機会にぜひお手に取ってくださいませ。
もうひとつ、文学賞と言えば王谷晶さん『ババヤガの夜』の英ダガー賞受賞もまた、歴史的快挙として記録しておかねばなりますまい。っていうか、王谷晶さんほどの書き手が日本で無冠だったのがそもそもおかしな話なんよ。既刊もあわせ死ぬほど売れてほしい。
夏のホラー大特集『ドールハウス』『きさらぎ駅Re:』『見える子ちゃん』などなど
7月の給料日ラジオは夏のホラー映画大特集!『ドールハウス』をメインに、『きさらぎ駅Re:』や『見える子ちゃん』などについてもちょっと触れました。アーカイブは以下より聴くことができます。
ドールハウス、こわかった……自分が映画館で鑑賞できる怖さのギリ上限って感じでした。でもドラマ部分も見応えがある作品なので、語っていく中でもいろいろと気付きがあってラジオ向きでしたね。あと『きさらぎ駅Re:』は比較するとそこまでこわくないので、ぜひ観てほしい! のですが、絶対に無印を観てからがおすすめです。続編にしかできないことをやった上ですごく現代的なオチで、唸らされました。
7月に観てもっとも印象に残った映画は鈴木竜也監督によるアニメ『無名の人生』でした。あんまりあらすじなど把握せずに行ったのですが、アイドルをめざす幼馴染みの男の子2人組の話って何で誰も教えてくれなかったの……!? 明らかにジャニーさんを思わせる性加害の問題にもタッチしており、旧J事務所のオタクは必見です。且つ、最終的には時間も空間も想像以上にスケールの大きな作品になっており、劇場で観ることができてよかった。遠くに連れていってくれるものだけが映画だ。
半径5メートル以内の視聴率がとても高かったのに意外と早く終わっちゃった……『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』も滑り込みで。